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インビザラインの痛みはいつまで続く?ピークの時期と乗り越え方

インビザラインの痛みはいつまで続く?ピークの時期と乗り越え方銀座駅徒歩3分・東銀座駅徒歩10秒の歯医者・審美歯科「東京銀座A CLINIC デンタル」です。

インビザライン矯正は、目立たない透明なマウスピースで歯並びを整える人気の治療法です。しかし、治療を検討されている方にとって「痛み」に関する不安は非常に大きいでしょう。特に、「インビザラインの痛みは一体いつまで続くのだろう」「痛みのピークはいつなのか」「痛い時にどう対処すれば良いのか」といった疑問を抱えている方は少なくありません。

この記事では、インビザライン治療中に感じる痛みの主な原因から、痛みが特に感じやすい時期、そして具体的な対処法までを網羅的に解説します。

インビザラインの痛みはなぜ起こる?主な原因は「歯の移動」

インビザライン矯正は、透明なマウスピース(アライナー)を段階的に交換しながら、歯を少しずつ動かしていく治療法です。このマウスピースは、現在の歯並びから次のステップへと歯を移動させるために、歯に持続的な力を加えます。インビザラインで感じる痛みの多くは、この「歯が動く」というプロセスによって生じるものです。

歯は、歯槽骨という骨の中に歯根が埋まっており、その間には歯根膜という薄いクッションのような組織があります。マウスピースによって歯に力が加わると、この歯根膜が圧迫され、その刺激が痛みとして脳に伝わります。これは、歯が計画通りに移動を始めた証拠であり、治療が順調に進んでいるサインでもありますので、過度な心配はいりません。

痛みの感じ方には個人差がありますが、一般的には「歯が締め付けられるような感覚」や「浮いているような違和感」として表現されることが多いです。この痛みは、歯が新しい位置へと順応していく過程で自然に発生するものであり、一時的なものだと理解しておくことが大切です。

歯が動く仕組みと痛みの関係

インビザラインのマウスピースによって歯に持続的な力が加わると、歯が移動するメカニズムが働き始めます。具体的には、歯が動く方向の骨が「破骨細胞」という細胞によって溶かされ、吸収される一方で、歯が移動した後の反対側の骨には「骨芽細胞」という細胞が新しい骨を作り始めます。この一連の骨の吸収と再生のプロセスは「骨のリモデリング」と呼ばれています。

この骨のリモデリングの過程では、歯根膜に炎症反応が生じます。この炎症が、インビザライン治療中に感じる「痛み」や「歯が浮いているような違和感」の正体です。痛みと聞くとネガティブなイメージを持つかもしれませんが、これは体が新しい歯の位置に適応しようとしている正常な生理反応であり、治療が効果的に進んでいることを示すサインでもあります。

したがって、インビザライン治療中の痛みは、歯が正しい方向へ着実に動いている証拠だと言えるでしょう。痛みの感じ方は個人差が大きく、全く感じない方もいれば、少し辛いと感じる方もいますが、これは治療の一環として理解し、適切な対処法を知ることで乗り越えることができます。

ワイヤー矯正との痛みの違い

矯正治療と聞くと、ワイヤー矯正の強い痛みをイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、インビザラインとワイヤー矯正では、歯の動かし方とそれに伴う痛みの特徴が大きく異なります。ワイヤー矯正は、月に一度程度の調整で、比較的強い力を一気に歯に加えて動かします。そのため、調整後は強い痛みを感じやすい傾向があります。

一方、インビザラインは、1枚あたり約0.25mmという非常にわずかな距離を動かすマウスピースを、1〜2週間ごとに新しいものへと交換していきます。これにより、歯に加わる力は「持続的で弱い力」となるため、歯への負担が分散され、一般的にワイヤー矯正よりも痛みが少ない傾向にあります。患者さんによっては、新しいマウスピースに交換した直後に多少の圧迫感や違和感を覚えることはありますが、ワイヤー矯正のような激しい痛みを感じるケースは稀です。

もちろん、痛みの感じ方には個人差があるため、インビザラインでも全く痛みを感じないわけではありません。しかし、その痛みは一時的なものであり、徐々に慣れていくことがほとんどです。インビザラインは、目立たないだけでなく、痛みにおいても比較的快適に治療を進められる方法として、多くの方に選ばれています。

インビザラインの痛みのピークはいつ?期間の目安をタイミング別に解説

インビザライン矯正を検討されている方にとって、「いつ、どのくらいの期間痛むのか」という具体的な見通しは、治療への心理的な準備において非常に重要ではないでしょうか。インビザラインの痛みは常に続くわけではなく、特定の時期に集中する傾向があります。これから、痛みが特に現れやすい具体的なタイミングとその期間の目安について詳しく解説していきます。

① 初めてマウスピースを装着したとき

インビザライン治療が始まって、初めてマウスピース(アライナー)を装着したときが、多くの方が「痛み」を感じやすいタイミングの一つです。これまで何の矯正力も受けていなかった歯が、透明なマウスピースによって初めて圧迫されるため、締め付けられるような感覚や、歯が浮いたような違和感を強く覚えるかもしれません。

この初めての痛みは、治療開始後2日から3日がピークとなることが多く、そこから1週間程度かけて徐々に慣れていくのが一般的です。最初の痛みは不安に感じやすいものですが、これは歯が動き始めるための正常な反応であり、多くのインビザライン経験者が通る道のりですのでご安心ください。

② 新しいマウスピースに交換したとき

新しいマウスピースに交換した直後も、痛みを特に感じやすいタイミングです。インビザラインは、約1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換し、1枚あたり約0.25mmというごくわずかな距離を少しずつ歯を動かしていきます。この「次のステップへ進む」ための新しい力がかかる際に、治療開始時と同様の圧迫感や痛みを感じることがあります。

この交換時の痛みも、通常はマウスピースを交換してから2日から3日がピークで、その後は次第に和らいでいきます。ただし、痛みの感じ方や程度は、歯の移動量や動かす歯の場所によって毎回異なります。時には全く痛みを感じない場合もありますので、新しいマウスピースに交換するたびに必ず痛む、というわけではありません。

③ アタッチメント装着や歯を削った(IPR)とき

インビザライン治療の途中で、「アタッチメント」と呼ばれる突起を歯の表面に付けたり、「IPR(Interproximal Reduction)」といって歯の側面をごくわずかに削ったりする処置を行うことがあります。これらの処置に伴い、一時的に痛みや違和感が生じることがあります。

アタッチメントを付けた直後は、マウスピースの着脱時にアタッチメントが引っかかったり、アタッチメント自体が唇や頬の内側に当たって擦れたりすることで、不快感や口内炎のような痛みを感じることがあります。また、IPRを行った後は、歯と歯の間の隙間ができたことで、一時的に歯がしみやすくなると感じる方もいらっしゃいます。しかし、これらの痛みや違和感もほとんどの場合、数日で慣れていくことがほとんどです。過度に心配する必要はありません。

④ 顎間ゴムを使い始めたとき

インビザライン治療の終盤に近づくと、上下の歯の噛み合わせをより精密に調整するために、「顎間ゴム(エラスティックゴム)」の使用を指示されることがあります。これは、マウスピースの力に加えて、ゴムの力で上下の顎にさらに負荷をかける処置です。そのため、顎間ゴムをかけ始めた当初は、特定の歯や顎に新たな痛みやだるさを感じることがあります。

顎間ゴムによる痛みも、通常は数日で慣れていくことがほとんどです。噛み合わせを整えるための重要なステップですので、指示された通りに装着を続けることが大切です。もし痛みが強く、我慢できないと感じる場合は、無理をせずに歯科医院にご相談ください。

歯が動く以外にもある?インビザラインの痛みの原因

インビザライン治療中に感じる痛みは、歯が動くことだけが原因ではありません。物理的な刺激によって生じる痛みや、お口の中の環境に起因するトラブルが痛みを引き起こすこともあります。これらの痛みは、歯の移動によるものとは種類が異なるため、原因を正しく理解し、それぞれに合った適切な対処法を知ることが大切です。ここからは、歯が動くこと以外で痛みが起こる原因について、詳しくご説明します。

マウスピースの縁やアタッチメントが粘膜に当たる

インビザライン治療中に、マウスピースの縁が歯茎に当たったり、歯に取り付けたアタッチメントが頬や舌の粘膜に擦れたりして、痛みを感じることがあります。これは、お口の中に口内炎ができたり、傷がついてしまったりするケースです。特に、新しいマウスピースに交換した直後や、治療の途中でアタッチメントを装着したばかりの時期に起こりやすい傾向があります。

このような痛みは、歯が動く際に生じる痛みとは異なり、マウスピースやアタッチメントが物理的に粘膜を刺激することで発生します。慣れないうちは特に気になりやすいですが、時間の経過とともに慣れていくことがほとんどです。もし痛みが続くようでしたら、後述する矯正用ワックスを使用することで、物理的な刺激を軽減し、痛みを和らげることができます。

虫歯や歯周病など口内トラブルの可能性

インビザライン治療中に感じる痛みの中には、矯正治療とは直接関係のない、虫歯や歯周病といったお口の中のトラブルが原因となっている可能性も考えられます。インビザラインのマウスピースは、1日20〜22時間装着することが推奨されており、長い時間お口の中に装着しているため、唾液による自浄作用が働きにくくなります。

その結果、通常よりも虫歯や歯周病のリスクが高まることがあります。矯正力がかかっている歯は特に敏感になっているため、もし虫歯ができてしまうと、普段よりも強い痛みを感じることがあります。このような事態を防ぐためには、毎日の丁寧なセルフケアが非常に重要です。定期的な歯科医院でのクリーニングも活用し、お口の中を清潔に保つように心がけましょう。

すぐに試せる!インビザラインの痛みを乗り越える7つの対処法

インビザライン治療中の痛みは、治療を中断してしまう大きな原因となり得ます。しかし、痛みの原因を正しく理解し、適切な対処法を知っていれば、安心して治療を続けることができます。このセクションでは、歯科医師に相談する前にご自身で簡単に試せる、痛みを和らげるための具体的な方法を7つご紹介します。これらのセルフケア方法を実践することで、痛みのピークを上手に乗り切り、快適にインビザライン治療を進めていきましょう。

1. 痛いときは無理せず柔らかい食事を心がける

マウスピース交換直後など、歯が特に敏感になっている時期は、硬い食べ物を噛むと響くような痛みを感じやすくなります。このようなときは、無理をして硬いものを食べるのは避け、消化しやすく、あまり噛む必要のない柔らかい食事を選ぶことが大切です。おかゆやスープ、ヨーグルト、プリン、豆腐、ゼリーなどがおすすめです。

また、食事の際には、歯や顎に負担をかけにくいよう、細かく刻んだり、とろみをつけたりする工夫も効果的です。栄養が偏らないように、スムージーなどで野菜や果物を摂取するのも良いでしょう。歯への負担を減らすことは、痛みを直接的に軽減するだけでなく、治療を快適に継続するための大切なポイントになります。

2. 痛み止め(鎮痛剤)を服用する ※注意点あり

インビザラインの痛みがどうしても我慢できないときは、市販の鎮痛剤を服用することも一つの有効な方法です。しかし、ここで注意が必要なのは、鎮痛剤の種類によっては歯の動きを阻害する可能性があるという点です。

アセトアミノフェン系の鎮痛剤(商品名:カロナールなど)は、一般的にインビザライン治療中に推奨されることが多いですが、イブプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)系の鎮痛剤は、骨代謝に影響を与え、歯の動きを遅らせる可能性が指摘されています。そのため、自己判断で服用する前に、必ず担当の歯科医師に相談し、ご自身の状態に合った推奨される薬の種類を確認するようにしてください。また、痛みが長引く場合は、薬で抑え続けるのではなく、痛みの根本的な原因を歯科医院で診てもらうことが重要です。

3. マウスピースの交換タイミングを「就寝前」にする

インビザライン治療において、新しいマウスピースに交換するタイミングを工夫することは、痛みを軽減する効果的な方法の一つです。新しいマウスピースに交換した直後は、歯に新しい力が加わるため、痛みを感じやすい時間帯となります。

この痛みのピークを上手に乗り切るために、マウスピースの交換を日中ではなく「就寝前」に行うことをおすすめします。寝ている間は、食事や会話などで口を動かすことがないため、痛みを意識しにくく、交換直後の数時間を睡眠中に過ごすことができます。朝目覚める頃には、歯が新しいマウスピースに少し慣れ、痛みが和らいでいることが多いでしょう。この方法は、手軽に実践できるにもかかわらず、痛みの感じ方を大きく変えることができるため、ぜひ試してみてください。

4. チューイーを正しく使ってフィットさせる

チューイーとは、マウスピースを歯にしっかりと密着させるために使用するシリコン製の小さなチューブです。インビザライン治療では、マウスピースが歯に正確にフィットしていることが非常に重要になります。マウスピースが浮いていると、矯正力が歯に十分に伝わらず、治療計画通りに歯が動かなかったり、痛みが増したりする原因となることがあります。

チューイーをマウスピースを装着した状態で数分間噛むことで、マウスピースと歯の隙間をなくし、ぴったりと密着させることができます。これにより、歯に計画通りの力が効率よく伝わり、歯の動きがスムーズになるため、結果的に痛みの期間を短縮することにもつながります。また、チューイーを噛むことで歯周組織の血行が促進され、痛みが緩和される効果も期待できます。特に痛みを感じる部分を中心に、奥歯から前歯まで均等に噛むようにしましょう。

5. 矯正用ワックスで粘膜の当たりを保護する

マウスピースの縁やアタッチメントが口の中の粘膜に擦れて、痛みや口内炎が生じることがあります。これは歯の移動に伴う痛みとは異なり、物理的な刺激によるものです。このような場合は、矯正用ワックスを使用することで、粘膜を保護し、痛みを和らげることができます。

矯正用ワックスは、粘土のような柔らかい素材でできており、これを小さく丸めて、痛みを感じる部分のマウスピースの縁やアタッチメントに貼り付けて使用します。貼り付ける際は、ワックスが剥がれにくいよう、その部分の水分をしっかりと拭き取ってから付けるようにしましょう。矯正用ワックスは、多くの歯科医院で無料で提供されているか、市販品として購入することも可能です。口内炎の予防や、既にできてしまった口内炎への刺激を軽減する応急処置として、非常に有効なアイテムです。

6. 装着時間を守ることが結果的に痛みを減らす

インビザラインの効果を最大限に引き出すためには、1日20〜22時間以上のマウスピース装着時間が推奨されています。この装着時間を守ることは、単に治療効果を高めるだけでなく、結果的に痛みを軽減することにもつながります。

痛いからといってマウスピースを外す時間が長くなると、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が生じてしまいます。その後、再びマウスピースを装着した際に、より強い圧迫感や痛みを感じることになり、悪循環に陥ってしまう可能性があります。決められた装着時間を守り、持続的に適切な力をかけることで、歯は計画通りスムーズに動き、不必要な痛みや治療期間の延長を防ぐことができます。装着時間を守ることは、治療成功の鍵であると同時に、痛みの総量を減らすための最も基本的で重要な対策なのです。

7. どうしても辛いときは一つ前のマウスピースに戻す(要相談)

新しいマウスピースに交換した後、3〜4日経っても痛みが全く和らがなかったり、日常生活に支障が出るほど強い痛みが続いたりする場合があります。そのような「どうしても辛い」状況では、最終手段として一時的に一つ前のマウスピースに戻すという選択肢も考えられます。

前のマウスピースに戻すことで、歯にかかる力を一旦緩め、歯を休ませることができます。しかし、これはあくまで応急処置であり、自己判断で行うと治療計画に大きな影響を与えてしまう可能性があります。そのため、痛みが続く場合は、必ず担当の歯科医師に連絡し、指示を仰ぐようにしてください。歯科医師は、歯の状態や治療の進捗状況を確認した上で、最適な対処法を提案してくれます。決して自己判断で治療計画を変更しないよう、厳重に注意しましょう。

注意!インビザラインが痛いときにやってはいけないこと

インビザライン治療中に痛みを感じた際、早く楽になりたい一心でつい自己流の対処をしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、誤った対処法は、かえって治療の進行を妨げたり、口内環境を悪化させたりする危険性があります。このセクションでは、良かれと思って行った行動が逆効果になってしまうケースを具体的にご紹介し、自己判断の危険性についてお伝えします。正しい知識を持って、安全かつ効果的に治療を進めるためにも、ぜひご一読ください。

自己判断でマウスピースの装着を中断する

痛みがあるからといって、自己判断でマウスピースの装着を長時間中断することは避けてください。インビザラインは、1日20~22時間以上の装着時間を守ることで、歯が計画通りに少しずつ移動するように設計されています。数時間マウスピースを外しただけでも、歯は元の位置に戻ろうとする「後戻り」という現象が起こり、治療計画に大きな遅れが生じてしまいます。

装着時間が短くなると、次に新しいマウスピースを装着した際に、前のマウスピースでの移動が十分に完了していないため、さらに強い痛みを感じる悪循環に陥る可能性があります。最悪の場合、治療計画に大幅な狂いが生じ、マウスピースの作り直しが必要となり、追加費用が発生したり、治療期間が延長したりすることにもつながりかねません。痛みがあっても、指示された装着時間を守ることが、結果的にスムーズな治療と痛みの軽減につながることをご理解ください。

市販の鎮痛剤を長期的に服用する

痛みが辛いときに市販の鎮痛剤を服用すること自体は、歯科医師から推奨される場合もあります。しかし、自己判断で鎮痛剤を長期間にわたって服用し続けることは控えてください。特に、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる種類の鎮痛剤には、歯の移動を司る骨の代謝(骨の吸収と再生)を抑制する作用があることが知られています。

これらの薬を常用することで、歯が動くメカニズムを妨げ、矯正治療の進行を遅らせてしまう可能性があります。痛みが長引く場合や、薬なしでは痛みが我慢できない状態が続く場合は、単に薬で痛みを抑え続けるのではなく、痛みの根本的な原因(マウスピースの不適合や、歯に何らかのトラブルが発生しているなど)を突き止めるために、早めに担当の歯科医師に相談することが非常に重要です。自己判断での長期的な服用はせず、必ず歯科医師の指示に従ってください。

自己判断でマウスピースを削る・加工する

マウスピースの縁が歯茎に当たって痛い、アタッチメントが口内を刺激するなど、何らかの不快感があったとしても、決して自己判断でマウスピースを削ったり、加工したりしないでください。インビザラインのマウスピースは、精密な3Dスキャンデータに基づき、ミリ単位、角度単位で計算された矯正力がかかるようにオーダーメイドで作成されています。

もしご自身でマウスピースを削ってしまうと、必要な矯正力がかからなくなったり、マウスピースが変形して歯に正しくフィットしなくなったりするリスクがあります。これにより、歯が計画通りに動かなくなり、治療計画にズレが生じてしまう可能性があります。また、削ることでマウスピースが破損しやすくなることも考えられます。縁の当たりが気になる場合は、自己判断で対処せず、必ず担当の歯科医院に連絡し、適切な調整を依頼してください。

こんな痛みは要注意!すぐに歯科医院に相談すべき症状

インビザライン治療中に感じる歯の痛みは、歯が計画通りに動いている証拠であることがほとんどですが、中には注意が必要な「異常な痛み」もあります。単なる我慢で済ませてしまうと、治療の進行を妨げたり、お口の中に新たなトラブルを引き起こしたりする可能性も考えられます。このセクションでは、通常の痛みとは異なる、専門家である歯科医師の診察が必要となる危険なサインについて詳しく解説します。これらの症状を正しく理解し、適切なタイミングで歯科医院に相談することで、安心して治療を続けることにつながります。

我慢できないほどの強い痛みが1週間以上続く

インビザラインのマウスピースを新しく交換した後の痛みは、通常2~3日、長くても1週間程度で徐々に和らいでいくことがほとんどです。しかし、日常生活に支障をきたすほどの強い痛みが1週間以上も続くようであれば、それは単なる歯の移動に伴う正常な痛みではない可能性があります。

このような場合は、歯の根の先端に炎症が起きている、あるいはマウスピースが歯にうまく適合しておらず、計画通りに矯正力がかかっていないといったトラブルが考えられます。痛みを放置すると、症状が悪化するだけでなく、治療計画に遅れが生じたり、最悪の場合は治療自体を見直す必要が出てくることもあります。痛みが長引く場合は自己判断せず、すぐに担当の歯科医師に連絡し、適切な診断と処置を受けるようにしましょう。

マウスピースが浮いてしまい、しっかりはまらない

インビザライン矯正において、マウスピースが歯にしっかりと密着している「フィット感」は非常に重要です。新しいマウスピースに交換した際、チューイーをしっかり噛んでもマウスピースが歯にぴったりとはまらず、「浮いている」「パカパカする」といった状態が続く場合は注意が必要です。

この状態は、歯が計画通りに動いていない「トラッキング不足」のサインである可能性があります。トラッキング不足が起きていると、次のマウスピースへの移行がスムーズにできなくなり、治療計画全体に遅れが生じてしまいます。チューイーの使用を続けても改善が見られない場合は、自己判断で次のマウスピースに進まず、速やかに担当の歯科医師に相談してください。治療計画の修正や、場合によってはマウスピースの再作製が必要になることもあります。

歯茎に強い腫れや出血が見られる

インビザライン治療中に特定の歯の周辺だけ歯茎が赤く腫れ上がったり、歯磨き時以外にも出血が続いたりする場合は、専門的な診断が必要です。このような症状は、強すぎる矯正力によって歯の根や歯周組織にダメージが及んでいる可能性や、インビザライン治療中にリスクが高まりやすい歯周病が進行している可能性も考えられます。

矯正中の歯は非常に敏感な状態にあるため、わずかな刺激でも炎症が起きやすくなっています。歯茎の腫れや出血は、お口の中の健康状態を示す重要なサインであり、放置すると歯周病の悪化や、最悪の場合、歯を支える骨が溶けてしまうといった重篤な状態につながることもあります。普段と異なる歯茎の異変に気づいたら、すぐに担当の歯科医師に相談し、適切な処置を受けるようにしてください。

まとめ:痛みのピークと対処法を理解して、インビザライン治療の不安を解消しよう

インビザライン治療における痛みは、主に歯が計画通りに動いている証拠であり、治療開始直後や新しいマウスピースに交換した後の数日間にピークを迎えることが一般的です。この痛みは、歯と顎の骨が適応しようとする過程で生じるもので、ほとんどの場合、一時的なものです。

痛みを乗り越えるためには、さまざまな対処法があります。たとえば、歯が敏感な時期には柔らかい食事を選んだり、痛みが強い場合には歯科医師に相談した上で推奨された鎮痛剤を服用したりすることが有効です。また、新しいマウスピースへの交換を就寝前に行う、チューイーを正しく使ってマウスピースを歯にしっかりフィットさせる、そして物理的な刺激による痛みには矯正用ワックスを活用するなどの工夫も、痛みの軽減に役立ちます。何よりも、インビザラインの推奨装着時間を守り、継続して治療を進めることが、結果的に痛みの総量を減らし、治療をスムーズに進めるための最も基本的な対策となります。

このように、インビザラインの痛みには「いつ、どの程度の痛みが生じるのか」という予測可能性があり、その痛みに対して「どのように対処すればよいか」という管理可能性が十分にあります。痛みのメカニズムと具体的な対処法を事前に理解しておくことで、治療に対する不安は大きく軽減され、安心して理想の歯並びを目指すことができるでしょう。痛みは一時的なものであり、その先には自信に満ちた笑顔が待っています。

 

監修者

菅野 友太郎 | Yutaro Kanno
国立東北大学卒業後、都内の医療法人と石川歯科(浜松 ぺリオ・インプラントセンター)に勤務。
2018年大森沢田通り歯科・予防クリニックを開業、2025年 東京銀座A CLINIC デンタル 理事長に就任し現在に至る。  

【所属】
・5-D Japan 会員
・日本臨床歯周病学会 会員
・OJ(Osseointegration study club of Japan) 会員
・静岡県口腔インプラント研究会 会員
・日本臨床補綴学会 会員
・日本デジタル歯科学会 会員
・SPIS(Shizuoka Perio implant Study) 会員
・TISS(Tohoku implant study society) 主催  

 

【略歴】
・2010年 国立東北大学 卒業
・2010年 都内医療法人 勤務
・2013年 石川歯科(浜松 ぺリオ・インプラントセンター)勤務
・2018年 大森沢田通り歯科・予防クリニック 開業
・2025年 東京銀座A CLINIC デンタル 理事長 就任

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